給湯器業者とトラブルにならない為に
お風呂やキッチンなどで毎日使うお湯を供給する給湯器は、私たちの生活に欠かせない設備のひとつです。
給湯器の寿命は一般的に10~15年程度と言われており、故障した場合には交換が必要となります。
しかし、いざ交換となると、どの業者に依頼すれば良いのか迷ってしまう方も多いのではないででしょうか。
給湯器を取り扱う業者は、全国規模の大手企業から地域密着型の個人店まで数多く存在します。
安さを重視して業者を選んだは良いものの、思わぬトラブルに見舞われたというケースは少なくありません。
この記事では、給湯器交換で失敗しないために、業者選びの際に注意すべき点や、トラブル事例、そしてトラブルを防ぐための対策などを詳しく解説していきます。
- この記事を読むとわかること
- 給湯器業者に依頼した際に想定されるトラブル内容
- 業者を選ぶときに注意すべきポイント
- 給湯器業者とのトラブルを防止するための対策
給湯器交換におけるトラブルの事例
給湯器の交換を業者に依頼した時に起きるトラブルは、様々な内容があります。
まずは、代表的なトラブル事例から見ていきましょう。
工事中のトラブル
給湯器の交換や設置の工事中に、トラブルに見舞われることがあります。
給湯器の設置には専門的な技術が必要ですが、経験の浅い業者や技術力の低い業者が施工を担当した場合には、設置ミスや施工不良が発生する可能性があるため注意が必要です。
たとえば、止水栓や耐震用アンカーボルトなど給湯器の工事で必須の部品が設置されていない、配管工事が不適切で水漏れが発生したなど。
また、給湯器の運搬中に外壁や塀や窓ガラスにぶつけて破損させた、工事予定が大幅に遅れて夜までかかって近隣の住民から騒音の苦情が来た、工事が予定当日に終わらず生活に支障がでてしまうといった問題が起きるこもあります。
料金のトラブル
給湯器業者とのトラブルの中でも、料金に関するトラブルはもっとも発生頻度が高く、注意しなければなりません。
具体的なトラブル内容としては、見積もり時に提示された料金と工事後に請求された料金が大きく異なっていた、納得のいく説明がないのに追加費用を上乗せしてきたなどが挙げられます。
給湯器の交換費用は、本体やリモコン代金、部品代、、標準作業費、出張費や古い給湯器の処分費などが基本的な内訳内容となります。
ですが、給湯器の仕入れ価格は業者によって異なり、工事費の設定も一定ではありません。
また、給湯器の設置場所が2階や3階の外壁などで足場を組む必要がある、隣家や塀などが近くて排気方向を変えるオプション部品の取り付けが必要など、状況によっては追加費用が必要となることもあります。
そのため、給湯器の修理や交換にかかる費用は業者ごとに違いがあるのは仕方がないことですが、明らかに法外な金額を提示されたり、相場から逸脱して安い場合は、注意するようにしましょう。
アフターサービスのトラブル
対応の悪い業者に当たってしまった場合、工事後にトラブルが起きても適切な対応が受けられないことがあります。
給湯器の交換工事終了後に何か問題が起きた際、工事が原因の不具合であれば、基本的には施工した業者が手直しを行います。
業者が行った工事の内容が不十分だと、給湯器の周辺や配管の見栄えがが悪くなったり、作動時に発生する音や振動が通常よりも響いてしまったりするほか、劣化スピードを速めて寿命を短くする原因となることがあります。
また、お湯が出なかったりお風呂が沸かなかったり給湯器が正しく作動しないことや、最悪の場合にはガス漏れなどの危険な状況を引き起こして使用自体ができなくなってしまうこともあります。
こういったトラブルが起きたとき、一般的な業者であれば連絡するとすぐに対応してくれますが、業者によってはアフターフォローサービスを用意しておらず責任を回避することがあるようです。
施工技術が低く工事後のアフターフォローも不十分な業者に当たってしまうと、別の業者に工事の手直しや修復作業を依頼しなければならず、余計な料金を支払わなければならなくなるかもしれません。
給湯器交換業者を選ぶ際の注意点
給湯器の修理交換を行う際、業者選びにおける大切なポイントは大きく分けて3つあります。
「信頼できる業者を見つける」、「契約や見積もりの内容を正しく把握する」、「複数の業者に見積もりを依頼する」。
以下では、この3つのポイントについて、詳しく解説していきます。
信頼できる業者を見つける
給湯器の修理交換を依頼する際、信頼できる業者を見つけましょう。
信頼できるか業者かどうかを見極める際の注意点についてご紹介します。
資格を持っているか確認する
給湯器の交換工事には、資格が必要です。
種類によって必要な資格は異なりますが、代表的な例を挙げるなら、ガス給湯器ならガス可とう管接続工事監督者や給水装置工事主任技術者、プロパンガス(LPガス)専用の給湯器なら液化石油ガス設備士、電気温水器なら第二種電気工事士など。
石油給湯器(ボイラー)の交換取り付けは資格不要ですが、点検や整備を行うためには石油機器技術管理士の資格が必要なので、交換する場合も資格保有者に依頼した方が安心です。
資格がない業者は給湯器に関する知識量や技術力が不足している可能性が非常に高く、依頼すると何らかのトラブルが発生する恐れがあるため依頼は避けた方が良いでしょう。
ホームページを公開している給湯器業者の多くは、資格情報を掲載しています。
依頼する前に資格情報を確認するか、ホームページが無い場合や不安な場合は電話で有資格者が工事を担当するか問い合わせておくことをおすすめします。
実績のある業者を選ぶ
信頼できる業者を見つけるためには、業者の工事実績を確認することも大切です。
ホームページやパンフレットで過去の施工実績や顧客の声を紹介している業者であれば、一定の信頼性があると考えられます。
請け負った工事の数が多く、様々な種類の給湯器の交換や修理に対応したことがある業者であれば、経験の豊富さから知識量や技術力は高いと言えるでしょう。
給湯器は現場毎で使用されている機器や設置方法が異なります。
戸建て住宅かマンションか、地面に設置するかパイプスペースに埋め込むように設置するか、燃料の種類はガスか石油か電気かなど、排気のスペースは十分に確保できているかなど、状況に合わせて適切な機器を選定し、安全に使用できるよう正しく工事を行わなければなりません。
様々な状況に対応することができる業者を選ぶことで、不要なトラブルを回避することができると言えます。
口コミや評判を参考にする
業者を選ぶ際には、口コミや評判も重要な情報源です。
インターネットのレビューサイトや知人からの口コミなど、過去の顧客の評価を参考にしましょう。
口コミを確認する際は、良い内容だけでなく、悪い内容にも目を通し、業者の対応やサービスの質についての傾向を把握することが大切です。
特に、同じようなトラブル内容が複数回にわたって指摘されているのであれば、その業者は避けた方が無難であると言えるでしょう。
ただし、悪い内容の口コミであったとしても、誹謗中傷を目的としたものや虚偽と疑われる内容の場合もあるかと思います。
すべてを鵜呑みにせず、総合的にみて信頼できるかどうかを判断するようにしましょう。
契約内容・見積もり内容を確認する
信頼できそうな業者を見つけたら、見積もりをお願いしましょう。
契約内容・見積もり内容をしっかりと確認し、依頼するか検討しましょう。
見積もりの内容を詳しく確認する
業者に給湯器修理交換の見積もりを依頼する際には、費用の詳細な内訳を確認することが重要です。
給湯器本体の価格はもちろんのこと、部品代や工事費用、古い給湯器の処分にかかる費用、そのほか追加作業の料金などが含まれているか、細かくチェックしましょう。
また、業者ごとに見積もりの項目内容に差分があることも多いため、それぞれの費用がどのように計算されているかの確認も必要です。
不明な点や不安な点があれば、必ず業者に質問し、納得できるまで説明を求めることが大切と言えます。
これにより、後から予期しない追加費用を請求されるリスクを回避し、トラブルの発生を防ぐことができます。
追加料金が発生する可能性があるか確認する
上記の見積もり内容の確認に合わせて、見積もり書に記載されていない追加料金が発生する可能性があるかどうかも確認しておきましょう。
見積もりの内容を明確に把握していない場合や見落としが合った場合、工事終了後に追加工事費を上乗せされる恐れがあります。
給湯器の交換を業者に依頼すると、家に来て現場を調査し、見積もりを出してくれます。
見積もりの内容は、作業費や処分費をまとめて標準工事費と記載したり、部品代を諸経費と記載したりすることもあるなど、業者によって様々です。
建物の築年数や設置環境の状態などによっては追加工事やオプション部品が必要となることもありますが、良心的な業者であれば追加作業費が無しの場合と有りの場合、どちらの見積もりも提示してくれるか、納得できる説明が受けられるはずです。
ほかの業者と比較して安い金額を提示されたり、内訳があいまいであれば、詳しく内容を聞いて追加料金が発生する可能性が無いか確かめておきましょう。
部品代や駐車場代などが含まれているか、税抜き価格で計算されていないかなどの確認も大切です。
契約書の内容をしっかりと確認する
契約書の内容を明確に把握しておくことも、給湯器業者とのトラブルを避けるための重要なポイントです。
一部の悪質な業者では、不必要なオプション部品の設置や、不要な修理を勝手に追加するなど、強引な押し売り行為や詐欺まがいの契約が横行しているようです。
契約の内容に不明点や理解できない箇所があった場合は、担当者に質問して、正しい内容を把握するようにしてください。
また、もし保証がついている場合は、保証の範囲や条件、有効期間などを確認しておきましょう。
業者によって無料・有料、補償範囲、保証期間などが異なるため、比較検討することも大切です。
複数の業者に見積もりを依頼する
トラブルを避けるための最も効果的な方法のひとつが、複数の業者に見積もりを依頼することです。
給湯器交換の見積もりをとると、金額だけでなく、サービス内容、スタッフの対応の質、保証内容など総合的な情報を知ることができます。
1社だけの見積もりでは比較ができず判断するのが難しいため、3社以上から見積もりを取るのが理想です。
複数の業者からの見積もりを比較することで、大体の相場を把握することができるでしょう。
適正な価格であるかどうかや、保証、アフターサポートの違いも比べることで、自分にとって最適な業者を選ぶ手助けとなります。
また、複数の見積もりを取ることで、不透明な追加費用や工事費の不当な値上げを避けることができ、業者との交渉もしやすくなります。
トラブルを防ぐための対策
保証書や契約書をしっかりと保管する
業者に給湯器の交換や修理を依頼して契約が成立すると、契約書や保証書が発行されます。
契約書や保証書には、工事内容や費用、保証期間、業者の責任範囲などが明記されています。
万が一、施工後にトラブルが発生した場合、契約書や保証書がなければ、業者との交渉が難航したり、補修工事の追加費用が発生してしまうことも考えられます。
契約が完了したら、これらの書類を確実に保管しておくことで、何か問題が起こったときにスムーズな対応が期待できるでしょう。
特に給湯器の商品保証においては、保証期間内であれば無償で修理や交換を受けられることが多いので、期限を確認することも大切です。
問題が起きたらすぐに業者に連絡する
給湯器に問題が発生した場合、速やかに業者に連絡することが大切です。
給湯器交換の工事が終わった後に気になる症状やトラブルが発生したのであれば、すぐに業者に連絡しましょう。
特に、本体から異音や異臭がする、煙が出ている、リモコンの電源が入らない、本体や配管から水が漏れている、本体が異常に振動しているなど、明らかに危険度の高い症状が出ている場合は給湯器の使用自体を中止して業者に問い合わせてください。
信頼できる業者であれば、迅速かつ適切な対応をしてくれるでしょう。
また、給湯器の取扱説明書に記載されている基本的なトラブルシューティングも役立つ場合があります。
例として、エラーコードがリモコンに表示されている場合、エラー内容によってはご自身で処置を行うことで、トラブルを解決できるかもしれません。
故障やトラブルが疑われる症状があっても、モーターの回転や循環ポンプの作動など、正常な作動音のだったということもあります。
すぐ業者に連絡することに抵抗がある方は、まずは給湯器の取扱説明書を確認しておくと良いでしょう。
まとめ:給湯器業者とのトラブル防止について
給湯器の修理や交換を行う際に、業者選びを失敗すると思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
給湯器業者とのトラブルとして多いのは、業者の知識量や技術力の不足や作業時の過失などが原因で起きる「工事中のトラブル」、相場から逸脱した法外な費用を請求されたり工事終了後に追加料金を請求されたりするなどの「料金トラブル」、工事終了後に施工上の問題や商品の不備が発覚した際に「アフターフォローサービスを受けられないトラブル」などが挙げられます。
こういった業者とのトラブルを回避するためには、信頼できる業者を選ぶことが重要となります。
給湯器の修理交換は、工事費用が高額で作業に時間もかかりますので、業者の選定は慎重に行うべきといえるでしょう。
金額の安さだけを基準に選ぶことは避けて、有資格者が所属しているか、施工実績が豊富であるか、見積もりや契約の内容に問題が無いかなども判断材料にすることが大切です。
3社以上の業者で見積もりを取ると、おおまかな相場や保証の内容、サービスや対応の品質などの比較検討がしやすくなります。
この記事で紹介した内容を参考に、信頼できる業者を選び、安心して給湯器交換を行ってください。
当サイトでは、給湯器の交換業者を地域ごとに掲載しております。給湯器の修理交換をお考えでしたら、ぜひご活用ください。
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